ブログ
2026/06/27

経営計画書作成の第一歩 ~自社の儲け方を見える化しよう

前回までの記事では、経営計画書の必要性についてお伝えしてきました。
(前回の記事はこちら)
経営計画書は、未来を予測するためのものではありません。
「自社がどこに向かうのか」
「どのように利益を生み出していくのか」
を明確にするためのものです。
では、実際に経営計画書はどのように作っていくのでしょうか。
今回はその全体像についてお話ししたいと思います。
経営計画書作成の流れ
私たちは経営計画書を作成する際、次のような流れで進めています。
1. 自社の情報の棚卸し
2. 現在の儲け方を把握する
3. 事業構想を整理する
4. 今期着地のシミュレーション
5. 来期シミュレーション
6. 中期事業計画の作成
7. 今後の儲け方の設計
経営計画書というと、数字を作る作業だと思われる方も多いかもしれません。
しかし実際には、その前段階である「自社を知ること」が非常に重要です。
自社の強みは何なのか。
誰に価値を提供しているのか。
なぜお客様から選ばれているのか。
こうした部分が曖昧なままでは、将来の計画も曖昧になってしまいます。
まずは自社を俯瞰してみる
そこで活用したいのが「リーンキャンバス」です。
リーンキャンバスとは、自社の事業全体を一枚で整理できるフレームワークです。
事業の全体像を俯瞰できるため、
「自社はどんな価値を提供しているのか」
「誰がお客様なのか」
「どのように利益を生み出しているのか」
といったことを整理することができます。
リーンキャンバスには全部で9つの項目があります。
リーンキャンバス9つの項目
① 顧客は誰?
まずは「誰のための事業なのか」を考えます。
すべてのお客様を対象にすると、商品やサービスの魅力は伝わりにくくなります。
年齢や職業、会社規模、業種など、できるだけ具体的に顧客像を描いてみましょう。
② 顧客の課題
お客様はどんなことで困っているのでしょうか。
不便に感じていることや、不満に思っていること、解決したい悩みを書き出します。
事業とは、顧客の課題を解決することで価値を生み出す活動です。
③ 顧客に対する独自の価値提案
なぜお客様は競合ではなく、自社を選ぶのでしょうか。
自社の商品やサービスの魅力、強み、特徴を整理します。
「〇〇ならこの会社」と言ってもらえる理由を考えてみましょう。
④ 解決策
顧客の課題を解決するために提供している商品やサービスを整理します。
どの商品がどの課題を解決しているのかを考えることで、自社の提供価値がより明確になります。
⑤ チャネル
どのようにしてお客様に知ってもらい、購入してもらうのかを整理します。
ホームページ、SNS、紹介、広告、営業活動など、お客様との接点を書き出してみましょう。
⑥ 収益の流れ
会社のお金はどこから入ってくるのでしょうか。
商品販売、サービス提供、保守契約、会費収入など、収益の種類を整理します。
利益を生み出している事業を把握する重要な項目です。
⑦ 主要指標
事業の成果を測るための数字です。
売上高だけでなく、契約件数、問い合わせ件数、顧客数など、自社の成長を判断する指標を設定します
⑧ コスト構造
事業運営に必要なコストを書き出します。
人件費、家賃、広告費、外注費など、主な支出を把握することで利益構造が見えやすくなります。
⑨ 競合優位性
競合他社には真似できない、自社独自の強みを整理します。
実績、専門性、ノウハウ、人材、地域性など、長期的な競争力となる要素を書き出してみましょう。
リーンキャンバスは、事業の全体像を一枚で整理できる優れたツールです。
最初から完璧に埋める必要はありません。
まずは思いつくところから書いてみてください。
書けば書くほど、自社の強みや改善点、そして今まで気づいていなかった商売における「ヒント」が見えてくるはずです。
「うちの強みって本当はここだったのかもしれない」
「このお客様層にもっと力を入れるべきではないか」
「利益が出ている理由は商品ではなくサービスにあった」
など、新たな気づきが生まれることがあります。
経営者の頭の中には多くの情報がありますが、それらを言葉にして整理する機会は意外と多くありません。
これを機にこれら9項目を書き出してみてください!

© 税理士法人光成会計事務所 沖縄支店